東大合格体験記 - 理二

東大受験までのエピソード

僕が東大を目指したのがいつかははっきりとは覚えていません。高1のころに、漠然と、「どうせなら日本一の大学にいきたい」と思いだしたのがきっかけなのかもしれません。 ただ、実力は全くありませんでした。大きな目標を先に投げ飛ばして、それに必死に追いつこうとしている感じでした。

高3の時に友達にこう言われました。

「お前どこ受けんの?」
「東大やなー」
「え!?お前、東大なん?冗談やろ(笑)浪人決定やな」

実際、僕も自分が東大に受かるなんて信じられませんでした。

「まあ絶対合格したるけどな」

自分に言い聞かせるようにこう言ったのを今でも忘れません。

現役合格して、早く遊びたい。僕はそれを切に願っていました。しかし、勉強は一朝一夕にできるようになるものではありません。11月になってもD・E判定のスパイラルからは抜けられませんでした。 そのころ、僕に迷いが生じてきました。

「浪人覚悟で東大を受けるのか、志望校を下げて他の国公立にいくか」

これからどうすべきか兄に相談しました。

「人生というのは、洞窟みたいなもんでさ、暗闇の中で、皆、小さな光を探して歩き続けてる。そして、その光を追い求めた時、最後には燦燦と降り注ぐ太陽の光を浴びることができる。だから頑張ってみろ。1年なんてあっという間やろ。大学入ったら死ぬほど遊べるって」

兄の言葉に背中を押されて、腹を括りました。 そして頑張ったものの、東大理二、結果は-18点の不合格。ただ、涙は流れませんでした。

浪人生活は勉強をしっかりとし、比較的有意義に過ごしました。 そして、迎えたセンター当日。あまりの緊張に結果が出せずに、惨敗。足きりを意識するような点数でした。 その結果に一番落ち込んでいたのは両親でした。それでも両親は僕に声をかけてくれ、二次試験で逆転してみろと勇気付けてくれました。

東大二次試験初日。 緊張のあまり、1時間半しか眠れず、頭が全く働きません。おまけに吐き気すらしました。そんな中受けた国語と数学は全く手ごたえがありませんでした。数学に限っては、1完2半くらいでした。

「ああ、もう無理だ。東大ってなんて難しいんだ」

自分が、東大という大きな壁の前で、どうしようもなく立ちすくんでいる小さな人間に思えてきました。 親に連絡すると、「お前なら絶対できるから頑張れ。お前はそんな弱くない」と言われました。 自らを鼓舞し、迎えた東大2日目。理科も英語も予想以上にできました。

「もしかしたらいけるかもしれない」

びびりながら合格発表にいくと、そこには自分の番号がありました。あの時の感動は今でも忘れません。 応援してくれた周りの方々の支えがなければ、僕は今ここにはいません。それは断言できます。人は、一人では生きられない。そう気づかせてくれたのが、大学受験でした。